透かしブロックデザイン、埼玉編です。
「地方ごとに透かしブロックのデザインが特徴がある」これは、ブロック塀研究会の会長がおっしゃっていた言葉です。
なぜなら、透かしブロックは重量が重いので長距離の輸送には向かないから。そのため地元の製造業者が作るデザインがその地域に浸透していくのだとか。
しかし、ここでご紹介するのは、現在所沢と川越のみです。すみません…。しかし、いずれは埼玉の各都市で透かしブロック探しをしていきたいと思っています。
そのため、地方ごとに透かしブロックのデザインは多種多様なのです。そして、それを探すのもまた、透かしブロックファンの楽しみでもあります。
透かしブロックの特徴・埼玉の2都市(川越・所沢)
今回、調査したのは川越と所沢。川越は「蔵の街」「小江戸」として名高い観光地で、透かしブロックも装飾がついた、おしゃれなブロック塀が多い印象です。
一方、所沢はデザインの種類が豊富で、歩く度に新しい発見があります。
エックス型と装飾タイプの川越
川越はなぜかエックス型が多い街です。観光地を一歩外れて路地を歩くと、下の写真のようなダブルエックスの透かしブロックによく出会います。
こちらは、エックス型の透かしブロックから、植物が勢いよくはみ出しています。こうした、勢いの良い緑のことを「はみだす緑」と称して探す愛好家もいます。
こちらはレンガの装飾のついた、エックス型の透かしブロック。ブロック塀の目地も白くて、珍しい装飾です。
こちらは川越にある蓮馨寺のブロック塀。おしゃれなデザインの透かしブロックが使われています。おまけに縁取りまでされています。
それにしても、お寺さんの透かしブロックは、装飾が凝ったものが多のは何故なんでしょう…?
多種多様な透かしブロックデザインがある所沢
一方で、デザインが豊富だったのが所沢です。アーティスティックから、ひし形のデザインまでさまざまなパターンを見ることができます。
こちらは、源氏車と命名されたアーティスティックタイプの透かしブロック。プロペ通り近くの小道で発見しました。裏側が塞がれているので正確には「透かし」というより「トマソン」ですね。
※トマソンとは
街にある「芸術のような雰囲気のある、無用の長物」のこと。赤瀬川原平さんが命名しました。塞がれた窓や、階段のない二階のドアなど、使えないけれども面白い建造物などもトマソンです。
詳しくはこちら→『超芸術トマソン』
いままで2例しかみたことのない、風車のような形をしたひし形。今のところ、所沢市でしか見たことがありません。
こちらはデザインがおしゃれなひし形。お寺のブロック塀にありました。先程の川越もそうでしたが、お寺さんのブロック塀はおしゃれなデザインが多いようです。
こちらは花菱タイプ。花びらのような模様がかわいいデザインです。
まとめ
透かしブロックのデザインは、街の個性です。街や地域によってもデザインや並べ方が変化していきます。
今回、調査した埼玉2都市でも、透かしブロックのデザインに違いがありました。川越は古い町並みが残り、ブロックのデザインも伝統的なのに対し、タワマンから昭和レトロまで、様々な顔を持つ所沢は、デザインの種類も豊富でした。
他の埼玉の都市では、どんな透かしブロックのデザインがみられるのでしょうか…。