映画「銀座の恋の物語」

映画感想

石原裕次郎の主演映画「銀座の恋の物語」は、銀座を舞台にした恋愛映画。映像の中には昭和30年代の銀座の風景が映っており、当時の活気が伝わってきます。なかなかおもしろかったのですが、レトロ好きとしては、やはり物語よりも、当時のファッションやインテリアなどに目を奪われてしまいました。

「銀座の恋の物語」あらすじ

画家の次郎と、洋装店のお針子の久子は恋人同士。貧乏だが互いを思いやっていた。ふたりは結婚の約束をするものの、待ち合わせの時間に久子は現れず、そのまま行方不明になってしまう。

苦心の末、次郎はデパートで案内係をしていた久子と再会するが、彼女は交通事故にあい記憶を失っていた。久子の記憶を取り戻そうと、献身的に世話をする次郎。

一方、次郎の友人で音楽家の宮本は、貧乏暮らしに嫌気が指し、犯罪に手を染めてしまう。はたして彼らの運命は…

「銀座の恋の物語」から見る昭和事情

次郎と宮本が住むアパートは銀座の繁華街の裏側にある古いアパートですが、当時は大通りを一歩はいると、まだ人が住んでいたんですね。

また、映画の中では有名な森永の広告塔や都電など、今はなき昭和の銀座の姿が映し出されています。なんと酒屋のシーンではホーロー看板も写っていました。

古い映画は、撮影されたその時代をそのまま切り取って見せてくれるのがいいですね。その時代に行った気分になれます。

登場人物たちも戦争や差別の影が色濃く、久子は両親を空襲でなくしているというエピソードがでてくるし、混血児の宮本は「あいのこ」ということで差別をうけていることを匂わせています。

『三丁目の夕日』は昭和30年代の明るい部分を描きましたが、本当の昭和30年代は今よりも暗く汚く、生きづらい部分もあったようです。ただし、「明日への希望」は今よりもありそうですが…

60年代のファッション

久子役の浅丘ルリ子さんが着こなす洋服がおしゃれでかっこいい。よそいきワンピースやコート、ハンドバッグなど、今見ても欲しい…!

普段着の白いブラウスに紺色に赤のラインの入ったカーディガンも、色あざやかですてきです。

足元のハイヒールはおそらく光沢のあるエナメル。しかし、映画を見ると当時の道路は未舗装だったり、歩道も石畳でゴツゴツだったりで、ハイヒールで歩くには大変そう。

そんな道の悪い場所でも、ハイヒールや草履ですいすいと歩く昔の女性はすごい…

「銀座の恋の物語」感想

  • 本当の昭和は、実は暗くて汚い部分も
  • 60年代ファッションが本当におしゃれ
  • 昭和30年代の風景やファッションを味わえる

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